ナレッジknowledge

2015/6/5

最近のWEBページを見る視線の動き

F字型の視線動向

WEB制作をするにあたって視線の動きを意識してデザインする事は非常に重要な事である。

WEB制作に携わる方であればご存じの方も多いと思うが、WEBの視線動向はアルファベットのFの文字と同じ形で動くという調査結果がでている。

これはユーザビリティ研究の第一人者ヤコブ・ニールセン博士が調査したデータから導き出されたもので今もデザインを考えるベースとして主流の考えとなっている。

F-Shaped Pattern For Reading Web Content

http://www.nngroup.com/articles/f-shaped-pattern-reading-web-content/



スマートフォン普及によるパソコンサイト視線動向の影響

ヤコブ・ニールセン博士の調査は2006年に行われたもので、この当時はiPhoneも登場していなくスマートフォンがまだ世にそこまで浸透していない時の調査であった。

現在はスマートフォンが広く普及しスマートフォンからのGoogle検索がパソコンを上回ったというGoogleの公式発表も記憶に新しい。

Building for the next moment

http://adwords.blogspot.jp/2015/05/building-for-next-moment.html

この事からユーザーの視線動向もスマートフォンの普及によって、変化が起きているのではないかと仮説をたて、いくつかのアイトラッキングデータからその動向を探ってみようと思う。

この仮説を立てるきっかけとして以下のような事を考察して仮説をたてた。

「スマートフォンはページをスクロールして情報を得るスクロール文化とも呼べるUIがあり、それがユーザーのUXとしてPCの閲覧時にも影響するのではないか」

スマートフォンは閲覧エリアが狭い為、視線が色々な所に行くことはほとんど無い。
この為、自然とスクロールして読んでいく縦長なページが多い。

最近ではYahoo!JAPANのスマートフォンサイトの無限スクロールのように、ユーザーがスクロールをやめるまで情報がでてくるようなUI設計になっているサイトも多くなってきた。


アイトラッキングデータの検証

それでは検証用のアイトラッキングデータを確認する。

ヒートマップ

これは何人かのモニターに同一ページを見てもらった時のヒートマップである。

パッと見だと左上に視線が集まっている事は理解できる。
ヒートマップの視線が集まっている部分をわかりやすく枠で囲った画像が以下である。

ヒートマップ

視線を囲うと一目でわかる事がある。そう、Fの文字だ。
仮説がいきなり成り立たない結果がでて、若干不安になる。
もしかしたら、サイト制作者がF型の視線動向を意識して制作したサイトだから、この結果になっているのかもしれない。

では、次のアイトラッキングデータを検証する。

ヒートマップ

こちらもパッと見では傾向がよくわからない。
同じように囲いを作ってみる。

ヒートマップ

今度はFの文字にはならなかった。
しかし、横に2本の視線動向があり、そのまま下に視線が移動しているという事はFの文字を描く移動と意味は一緒である。

という事は、スマートフォンが登場してUXが変わってもPCへの影響はこの9年間で全くなく、F型の視線移動に変化がなかったという事だろうか。

今回の2件のデータだけで結論づける事はもちろんできない。
同じサイト、同じ条件、できるだけ多くの人数で検証する必要がある。

「スマートフォンのUXがパソコンサイトに与える影響」も、まだまだ検証し始めである。
今後もこの仮説に基づき、色々な角度からモニター調査を行い、このブログで結果をナレッジして行きたいと思う。

お問い合わせ

ユーザーテストのお問合せは下記からお願いします

電話でのお問い合わせ/053-545-5105(月〜金/9:00〜18:00)